日本酒の原料とは?米や水などの主原料から添加物まで幅広く解説

日本酒の原料

日本酒は、米・水・米麹というとてもシンプルな原料を中心に造られていることが特徴です。少ない原料から多彩な銘柄を生み出せるのは、それぞれの原料に豊富な種類があるためです。

また、それ以外にも様々な原料が加わり、複雑な発酵を可能にしたり、味わいに違いをもたらしたりしています。

今回の記事では、「日本酒の原料9個」をテーマに解説します。

それぞれの働きについても紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さいね。

目次

日本酒の原料とは?主原料を押さえよう

最初に、日本酒の容量の80%以上を占める米・水・米麹、そして醸造アルコールについて解説します。

主原料は米・水・米麹の3つ

どの日本酒にも共通して使われている主原料は、米・水・米麹の3つです。日本酒造りにとってどれだけ重要なのかわかります。

そのため、日本酒造りは古くから良質な水の湧き出る場所で盛んに行われてきました。新潟のように、米どころでもあり酒どころでもあるという場所は国内にいくつかあります。

特に純米酒の場合は米・水・米麹のみで造られ、それ以外のものをほとんど加えていません。それでも風味や香りの異なる銘柄を生み出せるのは、米の種類が数多くあるためです。

種類によっては醸造アルコールも

吟醸酒、本醸造酒、そして普通酒を造る際には「醸造アルコール」を加えます。醸造アルコールを加えることで、軽やかですっきりとした風味に仕上がります。

また、吟醸酒の持つ吟醸香のように、フルーティーで華やかな香りを引き立てる働きもあります。

醸造アルコールは、主にトウモロコシやサツマイモ、それにサトウキビなどを連続式蒸溜機で蒸溜して造られます。

日本酒造りに使われるものは、アルコール度数が約95度を超えているものが一般的です。無味無臭でクリアなことも特徴です。

吟醸酒と本醸造酒の場合、添加量は米の重量の10%以下と酒税法で定められています。

日本酒の原料9個について深く知ろう

原料から添加物まで、日本酒造りによく使われる原料とその働きについて解説します。

1.酒造好適米

「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」は、日本酒造りのために改良された米のことです。酒米(さかまい)とも呼ばれます。

米を磨き上げる精米に耐えられるよう、食べるための米よりも粒が大きく丈夫です。また、発酵しやすいように中心にある心白が大きいことも特徴の一つです。

酒造好適米には数多くの種類があります。

芳醇なものから淡麗なものまで揃っているので、日本酒を選ぶ際には米の種類を参考にして銘柄を選ぶのもおすすめです。

2.水

「水」は日本酒造りの様々な製造過程で使われる、とても重要な存在です。

酒母(酛)やもろみ(醪)といった日本酒の原料を作ったり、原酒のアルコール度数を調整する際に加えたりします。

また、最初に精米後の米を水洗いし、水に漬けておくときにも使います。この水も日本酒の風味に影響するため、美味しい水を使う必要があります。

良質な水を大量に使うため、日本酒造りは昔から名水の地を中心に行われてきました。

日本酒造りに適した水は、大きく分けると2種類あります。

【中硬水】

中硬水は、マグネシウムやリン、カリウムといったミネラルを多く含んでいるため、米麹や酵母の成長をスムーズに促してくれます。

その結果、辛口でキレがあり、くっきりとした風味に仕上がるのです。

中硬水として有名なのは、兵庫県・灘の宮水(みやみず)です。

【軟水】

軟水は、中硬水とは反対にミネラルが少ないので、米麹や酵母がゆっくりと育ちます。そのため、軽やかで柔らかく、繊細な風味に仕上がります。

軟水で有名なのは、京都府・伏見です。

3.米麹

米麹

「米麹(こめこうじ)」は、米に含まれるデンプンを糖に変える働きがあります。また、日本酒独特のコクや旨味を生み出す大切な存在でもあります。

麹菌はとても繊細なため、厳しい温度管理が必須です。

4.酵母

食品を発酵させるために使われる「酵母(こうぼ)」。主なものには、パンを発酵させる際のイーストやワインを造る際のワイン酵母などがあります。

日本酒の発酵を行う際にも「清酒酵母」と呼ばれる酵母が必要です。

酵母は、米麹によって作られた糖分を餌にして発酵します。そこからアルコールが生成されるのです。

その際同時に生成される炭酸ガスには、香り成分も含まれています。主原料が米と水のはずの日本酒からフルーティーな香りがするのは、この香り成分のおかげなのです。

5.酒母(酛)

「酒母(しゅぼ)」とは、発酵を行う前にあらかじめ酵母を大量に増やしたもののことです。ここから日本酒が造られるため、「酒」の「母」と呼ばれています。

酒母の製造には「生酛(きもと)」「山廃(やまはい)」「速醸(そくじょう)」などの種類があります。

6.もろみ(醪)

「もろみ(醪)」とは、米・米麹・酒母・仕込み水を発酵させたもののことです。この段階の日本酒はまだどろどろとしており、搾って濾すことで水のような状態になります。

ちなみに、もろみを濾さずに販売しているものがどぶろくです。

酒税法によって清酒は醪を濾すことが義務付けられています。そのため、どぶろくは清酒ではなく「その他の醸造酒」に分類されます。

7.乳酸菌

「乳酸菌(にゅうさんきん)」は、(5)で紹介した酒母(酛)造りに必要です。

酒母は、米・水・米麹に酵母を加えて増やします。酵母はとても繊細な微生物なので、雑菌を淘汰しながら酵母のみを増やすためには乳酸菌が必要です。

酒母は、この乳酸菌を加える方法によって分かれます。

「速醸酛系酒母」は、酵母と同時に人工の乳酸を添加する方法です。現在の主流です。

「生酛系酒母」は、天然の乳酸菌を取り込んで育てる方法です。現在では少なくなりましたが、芳醇で複雑な日本酒を造り出せるため、現在でも愛好家が多くいます。

8.糖類

日本酒造りに使われる「糖類(とうるい)」は、水あめ、ブドウ糖、粉末水あめ、米糠などが原料です。日本酒に甘さを加える場合、砂糖ではなくこういった糖類が使われます。

糖類を使用する場合は、事前に税務署への申告が必要です。

糖類を使用する場合は、純米や吟醸といった特定名称酒ではなく、普通酒(一般酒)に分類されます。ラベルに表示義務があるので、添加物が気になる方は確認してみることをおすすめします。

9.酸味料

一部の商品には、味のバランスを整えるために酸味料が使用されています。主にクエン酸や乳酸といった有機酸で、すべて酒税法で日本酒原料と認められています。

酸味料も、糖類と同じようにラベルに表示義務があります。また、添加すると普通酒(一般酒)に分類されます。

第2次世界大戦後の米不足の時期に、日本酒業界では醸造アルコールや糖類、酸味料などを大量に足して造っていました。これを「三倍増醸酒(三増酒)」と言います。

その三増酒と、現在販売されている糖類を加えたお酒は別物です。ですが、インターネット上にはそのころの情報がいまだに残っているため、混同している方もいます。

まとめ:日本酒の原料 まずは3つを押さえるだけで楽しめるように

今回の記事では、日本酒造りによく使われる9個の原料について解説しました。

最初からすべて覚えるのは難しいので、まずは「米・水・米麹」の3つを押さえてみることをおすすめします。

日本酒の原料の大半がこの3つだけで占められているため、3つの働きを知るだけでもずいぶん楽しめるようになるでしょう。

この3つを深掘りするのもよいですし、それ以外の7つに知識を広げるのもおすすめです。好きな銘柄がどのような原料で造られているのか、ぜひチェックしてみて下さいね。

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